将棋部名人戦、思わぬ決着に

 番狂わせが相次いだロシアW杯。日本もFIFAランク61位ながら2大会ぶりの16強入りを果たしました。決勝トーナメントで強豪ベルギーをあと一歩まで追い詰めた姿には日本中が沸きましたね。

そんな熱戦に負けじと共同通信デジタルの将棋部でも、年に1度の大勝負である名人戦が浅草の居酒屋を舞台にして繰り広げられました。


将棋部には、早指し将棋のライトニング戦、動物将棋で戦う獣王戦など個性あふれる六つのタイトル戦があるのですが、この中でも名人戦は別格。8人の部員のうち各タイトルの保持者が争うトーナメント戦を制した者だけに名人への挑戦権が与えられるのです。

将棋部の部長で名人と伊地知杯の二冠を持つ田村さんに挑むのは、実力制副部長のタイトルを持つ田中さん。居酒屋のテラス席から見えるスカイツリーの姿を楽しみつつ、戦いの火蓋が切られました。

先手は挑戦者の田中さん。序盤から双方が角筋を空けて角交換を行う展開に。手持ちになった角が盤上を自由に暴れ回ることができるようになりました。激しい攻防の予感に部員たちは固唾を飲んで見守ります。 

しかし、ここでまさかの事件が!それは田中さんが飛車を打った次に起こりました。田村さんが自分の玉に王手がかかっていることに気付かず、手持ちの角を敵陣へ打ってしまったのです。結果は王手放置による反則負け。わずか14手での決着でした。

「やべー、嬉しいね。なかなか勝てなかったからね」

金色のトロフィーを手に歓喜する新名人の田中さん。一方の田村さんは「過ぎたことをどうこう言ってもしょうがない」とショックを隠しきれない様子。周囲からは「将棋1日目の人でもやらないミス」「W杯なら国家斉唱の段階でオウンゴールするようなもの」と痛烈な言葉が浴びせられました。 

(田村さんの名誉を守るために注記すると、この日は土曜日にもかかわらず朝から出勤し酷く疲れていたそうです)

この後、舞台を隅田川の河川敷に移して行われたエキシビション対局では、田村さんが新名人の田中さんに勝利。「やっぱつえーわ」と一同。部長の貫禄を何とか取り戻した田村さんでした。